- 野球選手にスクワットは、おすすめですか?
- スクワットが野球におすすめの理由は?
- 野球選手におすすめのスクワットのやり方が知りたい
- スクワットを行っているけど、うまくならない理由が知りたい
このような疑問を解決します。
いきなり結論ですが、スクワットは野球選手におすすめです。
なぜおすすめなのか、科学的根拠を交えて解説します。そして、スクワットを行っているのに、野球がうまくならない理由を教えます。
記事の内容
- 野球選手におすすめの、スクワットのやり方
- スクワットを野球選手にすすめる科学的理由
- スクワットを行う際の重量の目安
- スクワットをしているけど、野球がうまくならない人の特徴
論文やネット情報、自身の経験を総合的にまとめて本記事を作成しました。
参考になるデータも紹介しますので、気になるところがありましたら、クリックしてください。
基本のトレーニング種目ですが、「野球選手に特化したスクワット」のやり方を紹介していきます。
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それでは、本題にはいります。
野球選手におすすめのスクワット
野球選手におすすめのスクワットは、以下の2つです。
- ワイドスクワット
- フロントスクワット
詳しくみていきましょう
ワイドスクワット
ワイドスクワットは、股関節の柔軟性を伸ばしつつ下半身を鍛える種目です。
スミスマシーンで行っていますが、フリーウエイトでもOKです。
ワイドスクワットのやり方
- 足は肩幅の1.5倍に開いて構える
- つま先を外側を向ける
- 膝を割った状態で深く落とす
- 完全に下まで下ろしたら、お尻の筋肉を使って真上に上げる
ワイドスクワットの注意点
- 深く腰を落とす
- 上半身はなるべく垂直を意識して前に落とさない
- つま先は外側に向ける
最低限の柔軟性がないと深く沈むことが出来ず、効果も半減してしまいます。深く沈めない方は、こちらの記事を参考にしてみてください
»野球選手が家でかんたんお手軽にできる柔軟性アップトレーニング
フロントスクワット
個人的には、バーの軌道が体の前にくるので、腰を痛めるリスクが少ないかなと思っています。野球トレーナーの方は、フロントスクワットをすすめている方が多い気がします。
フロントスクワットのやり方
- 鎖骨と肩の上にバーベルを乗せ、足を肩幅に開いて構える。
(股関節の可動域を意識するなら、広めにとってもいい) - 上半身が前に倒れないように体幹部に力を入れて、真下に下ろす
- 完全に下まで下ろしたら、お尻の筋肉を使って真上に上げる
- これを10回1セットとして、3セット行う
フロントスクワットの注意点
- バーベルが不安定になりやすいので、しっかりとバランスを取る
- 膝はつま先の方向に曲がるように動作を行う
- つま先は、やや外に向ける
- 肩、肘に不安がある人は、リストストラップを使用する
- 慣れていない人がバックスクワットと同じ重量で行うと危険です。危ないので軽い重量から行いましょう。
リストストラップが一つあると、便利です。デッドリフトや懸垂の際にも、おすすめです。
【野球向け】スクワットの重さや回数の目安
スクワットの重さや重量の目安を紹介していきます。
人によっても変わってくるので、あくまでも目安です。
フロントスクワット
フロントスクワットでは、普通のスクワットの70%程度の重量で、行うのがおすすめです。これは、背中側の筋肉の方が筋肉量が多く、通常のバックスクワットの方があげられる重量が重いからです。
回数は10回前後を目安に、ギリギリできる重量にするのがおすすめです。
ワイドスクワット
ワイドスクワットでは、通常のバックスクワットと同じ重量や回数でOKです。むしろ通常より重い重さで行えるかもしれません。
目安は、以下のとおりです。
初心者の場合、体重の0.8倍が目安と言われています。中級者は、1.2~1.5倍が平均重量。上級者の重量の目安は、1.5~1.8倍です。
体重50㎏ | 体重60㎏ | 体重70㎏ | |
---|---|---|---|
初心者(1~3ヶ月継続) | 40kg | 48kg | 56kg |
中級者(半年継続) | 60~75kg | 72~90kg | 84~105kg |
上級者(1年以上継続) | 75~90kg | 90~108kg | 105~126kg |
回数は10回前後を目安に、ギリギリできる重量にするのがおすすめです。まずは、体重の1.5倍を目指すのがいいですね。
しかし、重さだけに目がいかないようにしましょう。
【野球向け】スクワットの効果を最大限に高める方法
スクワットの効果を最大限に発揮する方法を説明します。
伸び悩んでいる人の参考になればと思います。
トレーニングベルト・リストストラップ
スクワットをするならこの2つは、必須です。
- トレーニングベルト
- リストストラップ
トレーニングベルト
スクワットには補助器具が存在し、その1つがトレーニングベルトになります。巻くことで得られるメリットは主に2つです。
- フォームの安定
- 腰のケガを防止できる
トレーニングベルトを巻くことによって、お腹に自然と力が入り、正しい姿勢になりやすいです。結果として腰を守り、ケガのリスクが軽減します。
私もスクワットをするときは、必ずトレーニングベルトを巻きます。
またデッドリフトの時にも使えるので、一つは持っておきたいですね。
リストストラップ
フロントスクワットを行う際は、リストストラップがあると便利です。私自身はあまり使いませんが、手首の可動域が狭い方は、あると便利です。
またデッドリフトをする際は、必ずリストストラップが必要になるので、一つは持っておきたいですね。
その他の方法
他にも野球選手が筋力トレーニングを行う場合に、効果的なやり方や方法があります。
野球に必要な背筋力を上げるおすすめトレーニング6選!【プロの背筋力データも公開】でまとめていますので、よかったらご覧ください。
野球選手におすすめのスクワット
ここからは、ざっくりスクワットで鍛えられ部位や注意点を解説します。
スクワットは、主に下半身を鍛えるウエイトトレーニングです。BIG3と言われる種目の一つで大きな筋肉が鍛えられるので、効率よく筋力UPが狙えます。
下半身の柔軟性と安定性も身につくため、野球選手にもおすすめの種目です。
鍛えられる部位
一般的なスクワットでは、以下の筋肉が主に鍛えられます。
- お尻(大殿筋)
- 太ももの前側(大腿四頭筋)
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- ふくらはぎ(ひふく筋、ヒラメ筋)
- 背中(脊柱起立筋)
大臀筋(お尻)
大臀筋はお尻にある筋肉で、体の中で最も大きな筋肉です。
大臀筋を鍛えることによって
- 基礎代謝が上がる
- ジャンプ力や走力が上がる
- 下半身の安定につながる
以上のような効果があります。
大体四頭筋(太ももの前側)
①大腿直筋 ②内側広筋 ③中間広筋 ④外側広筋
この4つで構成されているので、大腿四頭筋という名前が付いています。
非常に大きな筋肉で
- 体重や股関節を支える
- 基礎代謝を上げる
- 骨盤の位置をキープする
といった役目があります。
ハムストリング(太ももの裏)
ハムストリングとは、太ももの裏にある筋肉のことで、全身の中でも大きな筋肉になります。
ハムストリングとは総称で
- 大腿二頭筋
- 半膜様筋
- 半腱様筋
この3つをまとめてハムストリングと呼びます。
非常に大きな筋肉で
- 基礎代謝を上げる
- 下半身の安定化を強化する
- 走力やジャンプ力を上げる
といった役目があります。
ヒラメ筋・ひふく筋(ふくらはぎ)
足のふくらはぎの筋肉で、ひふく筋やヒラメ筋と呼ばれる筋肉をスクワットで鍛えることができます。ヒラメ筋やひふく筋は走る際や、ジャンプする際に大切な筋肉になりますので、積極的に鍛える必要があります。
脊柱起立筋(背中)
スクワットでは、背中の筋肉である脊柱起立筋も鍛えることができます。背中の筋肉は、野球にかなり重要と言われていますので、積極的に鍛える必要があります。
ちなみに背筋を鍛える方法は野球に必要な背筋力を上げるおすすめトレーニング6選!【プロの背筋力データも公開】で解説しています。
ここまで効果を見てきて、体の最も大きな筋肉を効率よく鍛えることができ、体の代謝を上げる意味でもスクワットは重要なトレーニングです。
体ができていない選手や小さい子供は、自重で行いましょう。
もう少し野球選手のスクワットについて、深掘りします。
すすめる理由
「球速とスクワットに相関関係がある」と言われています。
以下のようなイメージです。
スクワットを行う
↓
短距離走が速くなる
↓
球速が速くなる
「短距離走が速い=球速が速い傾向にある」というデータもあります。
野球選手の走力の上げ方は野球における走り方のコツとはで詳しく解説しています。
トレーナーの佐々部考紀さんは、Twitterで論文の紹介と共に以下のようにツイートしています。
以前紹介してる論文ですが、再掲
①スクワットの重量増加は、スプリントスピードの向上と強い関係性②筋力トレーニングを実施している選手は、怪我の受傷率が3分の1 pic.twitter.com/LALGbEpO3I— 佐々部孝紀(Koki Sasabe) (@tyr7bbb) September 22, 2018
かんたんに言えば
①スクワットの重量が増えると、足が速くなる
②筋トレをすると、ケガが減る
といった内容です。
また「スクワットだけやる」ではなく、バランスよくトレーニングを行うことが大切です。
スクワットは「科学的にも意味のあるトレーニング」とされているので、積極的に取りいれましょう。
ですが、「スクワットの重量が上がったけど、足が速くならない、球速が上がらない」といった人もいると思います。そんな方は次の項目です。
野球選手限定の注意点
野球選手は以下の点に注意してください。
- パフォーマンスの上昇
- 怪我の防止
- 可動域の向上
- 重量よりもやり方、(重量も大事ですが)
詳しくは野球に必要な背筋力を上げるおすすめトレーニング6選!【プロの背筋力データも公開】でまとめているので、ぜひご覧ください。
野球選手が行うスクワットを行えば技術アップ
最後に野球選手が行うスクワットの方法についてまとめます。
鍛えられる部位は以下です。
- お尻(大殿筋)
- 太ももの前側(大腿四頭筋)
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- ふくらはぎ(ひふく筋、ヒラメ筋)
- 背中(脊柱起立筋)
野球に必要な筋肉を鍛えるならスクワットは必ず行いたい種目です。
野球選手が行うならフロントスクワット・ワイドスクワットがおすすめです。
ワイドスクワット、スクワットを行う際は、リストストラップとトレーニングベルトは必須です。以下から購入できますよ!
【合わせて読みたい記事】
【必見】プロ野球選手のベンチプレス動画を公開!おすすめのやり方も解説