野球に走り込みは必要か?【科学的な根拠と走りたくない時の解決法】

フィジカル

野球選手が走りこみをするメリット5選とデメリット1選!

悩んでいる人
  • 毎日のように走らされているけど、本当に意味はあるの?
  • 人によって「言っていること」が違うし、何が正しいかわからない
  • 走るならどのくらいの距離が正しいの?
  • 走り込みによるメリットとデメリットが知りたい

このような悩みを解決していきます。

本記事の内容

  • 野球における走り込みは、意味があるのか?
  • 走り込みのメリットとデメリット
  • 走り込みに対する科学的根拠(論文)を交えた解説
  • 走りたくないのに「走れ」と言われた時の対処法

信頼性向上のため

論文、ネット、データ、「The inner runner 博士が教える運動と成功の切れない関係」と言う本の情報を利用して科学的な観点から解説します。

前置きはおいて、さっそくスタートしましょう。

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【結論】走り込み(長距離走)は、野球に不要(無駄)

走り込みは不要

大事なのでもう1度いいます。

野球技術の向上、フィジカルの向上において長距離の走り込みは、不要です

やるなら短距離やダッシュが有効

理由は、下半身の筋力が下がるから

※この根拠について後ほど論文、データで解説します。

走り込みによって、野球の技術やフィジカルが向上することはありません。ただし条件があります。

走り込みにもメリットがあります。以下で紹介していきますので、当てはまる場合は、走り込み(長距離走)を行う意味はあります。

「自分にとって走り込みむ意味があるのか」を理解して走る必要があります。

野球の短距離(足の速さ)のタイムを上げる方法は野球における走り方のコツとは【99%の人が走力を上げる方法】をご覧ください

条件を分かりやすく解説します。

野球選手が走り込みを行うメリット

野球選手が走り込みを行うメリット

まず走り込みのメリットを考えてみたいと思います。

  1. 試合や練習の疲れをとる
  2. 心拍数を整える
  3. 体重(体脂肪)を落とす
  4. 基礎代謝をあげる
  5. 精神力を鍛える

メリットは以上になります。
一つずつ解説していきます。

メリット1:試合や練習の疲れをとる・心拍数を整える

走ることで身体に負荷がかかると、身体はこの負荷に対応しようとして、血流を増やします。血液は酸素を運ぶ役割をするので、血中の酸素や運ばれる酸素量が増えるほど、疲労から身体が回復します。

ランニング(長距離走)をすることによって、回復機能が向上します。

また軽いジョギングは、リラックス効果を得ることができます。
心拍数数を少し上げることによって、練習や試合に向け体や心を「試合」、「練習」モードに切り替えることができます。

ウォーミングUPやクールダウンで走ることがこれに当てはまります。
トレーニングというよりは、「体の調子を整える」ためのジョギングです。

メリット2:体重を落とす

ランニング(長距離走)は運動をしながら、多くの酸素を取り込んでエネルギーを消費する、『有酸素運動』です。一方で、筋力トレーニングなどに代表される、短時間に強い力が必要となる運動を『無酸素運動』と呼ばれます。

無酸素運動では、筋肉にためられているグリコーゲン(糖質)を消費しますが、有酸素運動では酸素を使って体に蓄えられた脂肪をエネルギーとして使用します。

つまりランニング(長距離走)をすることによって、酸素を多く取り込み、脂肪がエネルギーとして燃焼されることで、やせることにつながります。

難しく説明しましたが、走りこむことによって、脂肪が燃焼するので体重が落ちます
また体脂肪も落とすことができます。

「あまりにも太りすぎている」
「体脂肪が高い」
このような場合は、プレーに支障がでるので、やせるために走ることは必要なことです。

このへんは誰でも、何となく感覚や経験で理解できると思います。

メリット3:基礎代謝を上げる

体は動いている時だけではなく、安静にしている時でも知らず知らずのうちに、多くのエネルギーを消費しています。何もしなくても体温を維持するように、エネルギーを消費しています。このエネルギー消費のことを基礎代謝といいます。

基礎代謝を上げるには、特に足を使う運動であるランニング(ジョギング)がおすすめです。
体の中で最も筋肉が多い場所は下半身です。
全身の筋肉の約70%が下半身に集中していると言われています。
足を使う運動によって、効果的に基礎代謝を上げることが出来ます。

出典元RUNNAL

軽いランニングで基礎代謝を上げることによって、「心を落ち着かせたり」、「丈夫で疲れにくい体を作る」、「体重を減らす」といった効果があります。

メリット4:精神力を鍛える

「走り込み」ってきついですよね?

ランニングを行うことによって、神経伝達物質のセロトニンが分泌されます。このセロトニンは満足感や、幸福感を生み出すといわれています。ランニングをした後に、走った充実感や達成感があるのはこのためです

きつい事を達成すると「きついことをやり切った」という達成感や、他につらいことがあっても「乗り越えられる」という自信がつきます。

精神的に強くなることができます。
また達成感を強く認識することができます。

以上が走り込みによるメリットです。

【論文情報】野球の走り込みのデメリット

【論文情報】野球の走り込みのデメリット

冒頭で説明しましたが、走りこむことによって下半身の筋力が低下します。

どうして「走りこむこと」によって、下半身の筋力が低下するのか話していきます。

答えはデータが出ているからです。

こちらの論文は、走り込みについての研究結果です。
【Noncompatibility of power and endurance training among college baseball players

持久トレーニング(ランニング、自転車)とスプリントトレーニングに分けて(その他のトレーニングは同じ)4か月ほど行ったところ、持久トレーニングを行った選手の方は、下半身のパワーがマイナスになってしまった。
スプリントトレーニングを行ったほうは、下半身の力が強くなっていたのに対し、持久トレーニングを行った選手は下半身の力が弱くなっていた。

このように走りこむと、下半身の力が弱くなることが分かりました。

筋トレで追い込んでいるのに、「長距離走で筋力を落とす」といったことになります。しかし野球選手の場合は、平行して筋トレも行うので、走り込みのデメリットが現れにくくなります。

この場合、走り込みをすると成長スピードが遅くなると考えるといいですね。

他にも多くの論文があります。
走りこんだことによって

「球速が落ちた」
「打球の飛距離が落ちた」

ということになるわけです。

【結論】
走るメリットがないのであれば、走らないほうがいいです。

また参考ながらダルビッシュ選手も、このようなツイートをしていました。

メジャーリーガーは、ほとんど走らないようですね。短距離は、走りますが。

ダルビッシュ選手が言っていたから、というのもどうかと思いますが、不要な走り込みはやめるべきですね。

一つ目安を紹介します。
ヤキュイクの記事で読んだのは

甲子園で優勝したチームのトレーナーがおっしゃっていた言葉なんですが、とても的確で『走る距離は短く、頻度は多く』

引用 ヤキュイク

まさにこれが走り込みの答えだと、私自身は思っています。

プロ野球選手が走り込みをすすめる理由

プロ野球選手が走り込みをすすめる理由

実際プロ野球選手の中にも

「走りこんだから今がある」
「走りこんだら球速が上がった」
「走りこんだら下半身が安定した」

このようなインタビューや記事も多くあると思います。
しかしよく考えてほしいのは、同じメニューをしてもプロ野球選手になれなかった選手の方が多いということです。

例えば高校時代に同じメニュー(走り込み)をしても、プロ野球選手になれる選手となれない選手がいます。

もちろん選手の才能もありますが、個人個人にあったトレーニングをしないと、全く効果のないトレーニングになることが分かります。

したがって、プロ野球選手がすすめているから走りこむ、監督、コーチがすすめているから走りこむというのは危険な考え方です。

ただ試すことは大切で、合わなかったらやめるという選択も大切です。

走り込みたくない時の対処方法

走れといわれた時の対処法

この記事を読んでいる人は、ほとんどの人が走り込みに対して、疑問をもっていると思います。

ですが実際、監督やコーチに対して「走れ」といわれたら、納得いかないけど走っていると思います。

そんなときの対処法を紹介します。

対処法は2点です

  • 靴(ランニングシューズ)を変える
  • 監督、コーチと話をする

ランニングシューズを変える

ランニングシューズを変えることによって、信じられないくらい走るのが楽になります。

今はいている靴は、どういった理由で買いましたか?

「デザインがかっこいい」
「安い」
「何となく買った」

こういった理由で靴を選んでいたら、新しい高機能の靴に変えることによって、信じられないくらい楽に走れます。

マラソンで流行ったナイキの厚底シューズが特におすすめです。
高いですが((+_+))

知っている方も多いと思いますが、

ナイキの厚底シューズは、マラソンでは規制対象になりました。

マラソンで規制対象になるくらい、「性能がいい」ということになります。

「野球の走り込みで禁止」ということはないので、高価ですが積極的に使っていくのをおすすめします。

ランニングシューズを買うなら、ゼビオの通販がおすすめです。
»ゼビオでランニングシューズを探す

ランニングシューズのおすすめ

バッティング練習や投球練習に使用するとすぐ底が減ってしまうので、お金に余裕があるなら

走るとき用のシューズ」と「その他のトレーニングをする時」ように分けるのがいいです。

2足持っていればある程度の期間は、持つかなと思います。

ランニングシューズを買うなら、ゼビオの通販がおすすめです。
»ゼビオでランニングシューズを探す

ここまでランニングシューズを買って対処療法的に解決してきましたけど、根本は解決してないですね。

そもそも「必要ない」と思っていることを練習するのはつらいですよね。

まずは、さぼれる時はさぼりましょう。
休養と練習はセットです。オーバートレーニングだと思ったら休む(さぼり)ましょう

»野球の長時間練習をしたくない時の対処法【根拠やデータで説明】

それでも難しかったら、指導者と話をしましょう。

監督、コーチと話をする

はっきりいってきついです((+_+))
監督が独裁者ならなおさらです。

自分も現役時代は、ほとんど監督やコーチに自分の意見をいうということができませんでした。

ですが、野球を全力で取り組める時間は短いです。
そして練習の意味を知ることは、とても大切なことです。

「なぜその練習をするのか?」
「意味は?」
「自分にとって大切なことなのか」

自分が納得できない練習をするのは、自分のためになりませんし、はっきりいって時間の無駄です。怪我のリスクさえあります。

まずはチームメイトと話をし、親に相談できる人は相談しましょう。

それから、コーチ、監督と話をしましょう。

コーチ、監督と話をしたとき

あなたが納得するような理由が聞けなかったら、その監督とコーチはあなたにとって「必要ない人」でしょう。

厳しいですが事実です。
ほんとにあなたの為を思っていたら、どんな練習なのか、その練習にどんな意味があるのか説明できるはずです。

そこで野球を続けていくことは苦痛でしょうし、干される可能性すらあると思います。

ですが、そうなっても自分に嘘をついてまで、野球をやる必要はありません。

かんたんなことは言えませんが、違う自分にあったチームで野球を続けましょう。

野球の走り込みに対するまとめ

走り込みについて詳しく解説しました。
もう一度まとめます。

  1. 試合や練習の疲れをとる
  2. 心拍数を整える
  3. 体重(体脂肪)を落とす
  4. 基礎代謝をあげる
  5. 精神力を鍛える

【走り込みのデメリット】
・走りこむと、下半身の筋力が落ちる

メリット・デメリットを理解して個人で判断することが大切になります。

以上となります。

少しでも無駄な走り込みがなくなると、いいなと思っています。

野球人生の参考になっていたら幸いです。

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