握力が低くて悩んでいます。ネットで調べてみると、必要、不必要という反対の意見があります。野球がうまくなりたいのですが、野球選手に握力は必要ですか?必要な場合はどんなトレーニングをするといいですか?
このような悩みを解決していきます。
本記事の内容
- 野球選手に握力は必要か?【結論は必要】
- 必要だが意外な事実を紹介
- プロ野球選手の握力はどのくらい?
- どんなトレーニングをしていけばいいのか?
野球に握力が必要か不必要か、悩まなくなります。合わせて今後どんなトレーニングをしていけばいいかも紹介します。
小学生、中学生、高校生、大学生、社会人、全ての野球人に有効な内容となっています。
野球と握力の関係をネットで調べると、「必要ない」という意見と「必要」という意見に分かれます。どうしてそうなるのか、調べてみた結論を紹介します。
それでは、本題に入っていきます。
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野球選手に握力は必要か?
結論 必要
ただし、握力だけ鍛えるのはおすすめしません。
理由としては、握力にも種類があるからです。
「何言ってんだよ」と思いますよね。
もう少し深堀りします。
まずは、握力が不要という情報と必要という情報があるので、データとしてまとめました。
次の通りです。
プロ野球選手の握力
プロ野球選手の握力の平均
- きき手 59.7kg
- 反対の手 56.3kg
最高値
- きき手 73.0kg
- 反対の手 68.0kg
高校野球ドットコムより引用
最高値をみると高いですが、平均をみると「少し高いかな」ぐらいです。アスリートで毎日トレーニングしていると考えると、そこまで高いと感じません。
高校生や大学生でも60キロ前後の握力という選手が、私の知り合いにもいました。
一般男性の握力平均
ちなみに一般男性の平均は、以下のとおりです。
年齢 | 握力の平均値 |
---|---|
10歳 | 16.90kg |
11歳 | 20.02kg |
12歳 | 24.07kg |
13歳 | 24.07kg |
14歳 | 34.90kg |
15歳 | 37.19kg |
16歳 | 40.15kg |
17歳 | 42.05kg |
18歳 | 40.98kg |
19歳 | 41.77kg |
20歳~24歳 | 46.38kg |
25歳~29歳 | 47.03kg |
30歳~34歳 | 47.50kg |
35歳~39歳 | 47.31kg |
40歳~44歳 | 46.95kg |
引用 スマートログ
20代の一般男性が47キロくらいで、12キロほどプロ野球選手のほうが高いことが分かります。
運動していない社会人を含めているとすると、12キロ程度の差です。高いかと言われるとそうでもなさそうです。
もう一つデータを見てみます
プロ野球 握力ランキング
ちょっと古いデータで本当かどうか分かりませんが、こちらのブログでプロ野球選手の握力がランキング形式で紹介されています。
»【プロ野球】握力グランプリ〜野球選手で一番強いのは?日本人大健闘!
気になるところをまとめてみました。
- 球速、日本歴代2位のクルーン投手が46.4キロ
- 清原選手は61.0キロ
清原選手は、トレーニングでボディビルダーみたいな体をしているのに、61.0キロです。80~90キロあってもおかしくありません。個人的ですが、イメージよりだいぶ低い感じがします。
※古い話ですいません。
この情報が正しいかどうか分かりませんが、事実だとすると衝撃的な数字です。
この結果から分かることは、握力と球速に関係がないということになります。飛距離やスイングスピードにおいても、関係がなさそうにみえます。
こんな情報がある一方、次のようなデータもあります。
野球と握力の関係
握力の重要性①
握力と球速、スイングスピードには関係性がある?
いろいろな論文を見ました。
握力と球速、スイングスピード(飛距離)は関係があると書かれています。
論文も、何個かみつかりました。
ちなみに野球選手が行うおすすめのトレーニングはこちらでまとめています。
握力の重要性②
また高校野球ドットコムでも
プロ野球の有勝利の投手と非勝利の投手を比べた時、握力と背筋の数値で差が出たと述べられています。
この情報だと、握力が高い投手ほどいい投手ということになります。
ここまでのデータでは、握力が必要か不要か判断できません。全く反対の意見で、迷う理由として、こんなところでは!?
そもそも握力とは?
そこでそもそも握力とは、どんなものか調べてみました。
するとウィキペディアに、こんな情報が
握力とは主に4種類ある
- クラッシュ力(物を握りつぶす力)
- ピンチ力(物をつまむ力)格闘家や登山家
- ホールド力(にぎった物を保持する力)
- 物を開く力(にぎる力と反対の力)
4種類のうち①のクラッシュ力のみ握力計を使って測れる。
野球に必要な握力
野球の投手でいうと③のホールド力というのが、関係ありそうです。持久的な握力です。
解説者が試合中「握力が無くなってコントロール、球速が落ちてきました」というようなコメントをしますが、まさに「ホールド力がなくなった」のでは、と思っています。ボールを保持する力で、持久的な握力です。
このように考えると、握力計で測れる握力と違う握力が野球には必要ということになります。握力計の数字は低いけど、ホールド力(違う握力)は高いということです。
※個人の見解なので、科学的な証明はありません。
事実を調べた結果このようになりました。
ちなみにホールド力を鍛える方法は、バーベルやダンベルの保持が適していると書かれています。
結論
ここまできて、ようやく答えが出てきたような気がします。
まとめると
握力計で測れる握力ではなく、ホールド力と呼ばれる握力が野球には大切。
他のサイト情報ですと、能動握力と受動握力があり、野球には受動握力が大切。
※能動握力は、握力計で測れる握力、受動握力はホールド力のこと
なので握力計の数字は、野球に関係ないということです。このように考えると、全てのことが納得できます。
ホールド力の鍛え方
そしてこのホールド力を鍛える方法がバーベルやダンベルの保持ということで、背筋を鍛える懸垂やデッドリフトがまさに当てはまります。
背筋は、野球選手にとって最も必要とされる筋肉です。
背筋力の重要性は»野球選手に必要な背筋力を上げるトレーニング6選で練習方法とともに解説しています。
握力にこだわるのではなく「背筋力を鍛えていった先にホールド力がついた」となるのがよさそうです。
【まとめ】野球に握力は大切か
最後にもう一度まとめます。
握力計で測れる数字は野球に関係ない。鍛えるなら科学的な根拠の高い、背筋力やジャンプ力を鍛えたほうが効率的
懸垂やデッドリフトは背筋やジャンプ力を鍛えつつホールド力が強くなる、一石二鳥のトレーニングということです。
背筋を鍛えるトレーニングについては野球に必要な背筋力を上げるおすすめトレーニング6選!でまとめています。
野球選手向けのバッティング・ピッチングのトレーニングについては野球の技術が上昇するトレーニング20選とコツを紹介でまとめています。
野球ライフの参考になったらさいわいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。