- 完全試合について詳しく知りたい
- ノーヒットノーランについて詳しく知りたい
- ノーヒットノーランと完全試合の違いが知りたい
このような疑問にお答えしていきます。
NPB(日本野球機構)、MLBの公式情報、ネット情報を使って説明していきます。
それでは本題に入ります。
完全試合とは
完全試合とは野球の記録の一つで、先発投手が安打やエラー、四球等のランナーを一度も出塁させずに勝利することです。
安打はもちろんのこと、エラーのランナーも出してはいけません。
メジャーリーグは、複数の投手の継投で達成しても公式記録となる。これに対して日本では、継投による達成の場合は、参考記録になります。
完全試合を英語でいうと
"perfect game"パーフェクトゲーム
"perfect"パーフェクト
と呼ばれます。
投手の記録では最も難易度が高いので、「一生に1度見れるか」ぐらいの記録です。
私も槙原寛己の完全試合を小学生の時に見て以来です。
完全試合の条件
完全試合で一番分かりやすいのは、スコアを見た際に試合終了でランナーが1度も出ず、打者27人となっていれば完全試合です。
もう少し深堀します。
詳しい条件は、以下です。
- 無安打、無得点である
- 一人のランナーも出さない
- 一人の投手が最後まで投げ切る
- 勝利のみ記録になる
以上4点全てに、該当しなければいけません。
①無安打・無得点である
得点0
安打0
でなければならない。
得点0で、ヒットを打たれてはいけません。
これに関しては、ノーヒットノーランと同じ条件になります。
②一人のランナーもださない
一人のランナーも出してはいけません。
- 安打
- エラー
- 四球
- 死球
- ボーク
- 振り逃げ
- 打撃妨害
などのランナーも許されない。
どんな理由でも出塁をさせると、完全試合になりません。
見方野手の協力も不可欠です。
③一人の投手が最後まで投げ切る
一人の投手が、最後まで投げなければいけません。
投手の継投をすると、参考記録となります。
2007年11月1日、日本シーリーズ第5戦 山井大介、岩瀬仁紀の継投で完全試合が達成されました。
こちらは、参考記録となっています。
したがって、一人の投手が最後まで投げぬいて、一人のランナーも出さない記録が完全試合です。
※メジャーリーグでは継投も、公式記録となります。
2007年はイメージとして強く残っていますが、公式記録になっていません
④勝利のみ完全試合になる
負けはもちろん引き分けでも、完全試合になりません。
完全試合には、味方の点も必要になります。
引き分けで最後まで一人で投げると、参考記録になります。
運の要素も大きいですが「ファインプレーで投手を助ける」や「打撃で点を取る」といった野手の協力も必要になります。
9回まで完全試合で、延長戦で打たれた場合も完全試合になりません。
実際にプロ野球でも、このようなケースがありました。
後ほど紹介します。
エラーをしても完全試合が認められるケース
エラーをしても完全試合が認められる唯一のケースがあります。
それはファールフライを野手が落とした場合です。
ファールフライをエラーした場合は、エラーがつきますが出塁を許さなければ、完全試合として認められます。
1981年、セ・パ両リーグの記録部の申し合わせにより、確認されています。
MLBでも1991年から完全試合として認められている。
現在のところファールフライを落とした例は、ありません。
想像ですが、もしこのような状況になった時、大きな問題になるでしょう。
完全試合と準完全試合・ノーヒットノーランの違いは?
準完全試合と完全試合、ノーヒットノーランは違うものです。
完全試合について詳しく説明してきましたが、ここから準完全試合とノーヒットノーランについても整理しておきます。
【準完全試合】
準完全試合とはヒットや四球、エラーの走者を1人だけ出した完封試合のことです。分かりやすく言うと、ランナーが1人出て、試合が終了したら準完全試合です。
ヒットのランナー1人だけの場合は、記録だけみると完封試合になります。
【ノーヒットノーラン】
完全試合が一人のランナーも出さない記録に対して、ノーヒットノーランは無安打無得点試合のことで、エラーや四球のランナーは認められヒット0、失点0で試合が終了した場合です。
後ほど詳しく説明します。
達成頻度
以下のようなイメージで、内側にいくほど達成頻度が少なくなります。
準完全試合は、何気に達成者が少なくなっています。
達成頻度はこのようになっていますが、記録の順位は完全試合、ノーヒットノーラン、準完全試合となります。
ノーヒットノーランとは
ここからは、ノーヒットノーランについて深掘りします。
ノーヒットノーランは野球、ソフトボールの無安打無得点試合のことです。
投手が相手チームに1本も安打を打たれず、失点がなかったことを表す記録です。
- ヒット0
- 失点0
で9回を投げ切り、勝ちがつくと、ノーヒットノーランになります。
ノーヒットノーランは、以下のランナーを出してもOKです。
- 四球
- 死球
- エラー
- 打撃妨害
- 振り逃げ
以上のランナーが出ても、失点0の場合ノーヒットノーランとなります。
歴代のノーヒットノーラン達成者を見ると、四球やエラーのランナーが出ていることがほとんどです。
ノーヒットノーランの語源
英語で、"no-hitter、no-no"
日本語では「無安打無得点」
ノーヒットノーランは和製英語で「HIT(ヒット)」は安打、は「RUN(ラン)」は、得点を意味します。
これらが「NO(ノー)」なことからノーヒットノーランとなります。
【注意点】
ランはホームランではなく、"得点"を意味します。スコアボードの得点も「R」と表示されています。またノーランナー(出塁なし)とも勘違いしますが、エラーや四球のランナーを出しても記録になります。
勘違いしやすいので、注意ですね
通算7度のノーヒットノーランを達成した、ノーランライアンの「ノーラン」に由来するといった話もありますが、シャレや間違いのようです。
公認記録と参考記録
・1人で投げ切ると、個人記録として公認
・2人以上の継投になると、参考記録→チームの記録としては、公認される
複数の投手でノーヒットノーランの場合は、参考記録です。
またコールドゲーム(降雨などで9回未満の場合)、延長戦で引き分けになると、参考記録となります。
社会人や高校などのアマチュア野球では、個人記録のみ公認され継投による達成は参考記録となります。
味方が点をとって勝つことも、条件の一つです。
投手の記録ですが、野手の得点やファインプレーも大切ですね
延長で引き分けの場合は、参考記録なのは、辛すぎますねー。
メジャーリーグ
メジャーリーグではノーヒットノーランを「ノーヒッター」と呼び意味が変わります。
ちょっとややこしいですが、参考程度に紹介します。
メジャーリーグでノーヒッターは、以下のようになっています
「9回以上を一人または複数の投手が無安打に抑えた場合」と定義されている
すなわち、デッドボール、フォアボール、エラー、ボーク、犠打、犠飛、FC、打撃妨害、パスボール、暴投などで失点した場合でも、相手を無安打にするとノーヒッターとして記録されます。
また2人以上の投手(継投)でノーヒットノーランになった場合でも、貢献した全ての投手全員がノーヒットノーラン達成者となります。
ノーヒットワンラン
似たような言葉で「ノーヒットワンラン」といった用語もあります。いったん整理します。
言葉の意味から考えると
ノーヒット:無安打
ワンラン:失点1
となります。
すなわち無安打で失点1なので、四球や振り逃げ、エラーで出塁したランナーがホームに返ってきた場合に起こります。
例えば、四球を4人連続で出した場合や、3者連続四球の後犠牲フライで、1点を失った場合などに起こります。
解説が「ノーヒットで1点が入りました」という場面ですね。そのままの状態で試合が終わると、ノーヒットワンランになります。
【まとめ】完全試合とは?ノーヒットノーラン・準完全試合の違い
最後にまとめます。
・完全試合とは、一人のランナーも出さずに勝ち投手になることです
・試合のスコアを見た際、打者27となっていると完全試合になります
達成者は、少なくレアな記録です。
球場でみる確率を考えたら、奇跡的ともいえそうです。
ここ最近出ていませんから、そろそろ出てもよさそうですね。
ノーヒットノーランは、以下のランナーを出してもOK
- 四球
- 死球
- エラー
- 打撃妨害
- 振り逃げ
以上でも無安打無得点ならノーヒットノーランとなります。
野球観戦の参考になったらさいわいです。
その他の野球用語については【保存版】野球初心者にもわかりやすい野球用語一覧でまとめていますのでよかったらご覧ください。