- オランダの野球が強い理由が知りたい
- オランダ出身で有名な選手が知りたい
- オランダの野球について網羅的に知りたい
このような疑問を解決します。
本記事を読めば、オランダの野球が強い理由、オランダ出身の野球選手、オランダのレベル、ランキングなどオランダ野球について網羅的に知ることができます。
サッカーや自転車競技、スピードスケートで有名なオランダですが、実は野球も強豪国の一つに数えられます。
本記事ではオランダ野球について深堀します。
それでは、本題に入ります。
オランダの野球はなぜ強いのか
オランダの野球が強いのは、2つの要因があります。
- キュラソー・アルバなどオランダの海外領アンティル諸島出身の選手が多い
- 実は国内リーグもある
詳しく解説します。
キュラソー・アルバなど海外領アンティル諸島出身の選手が多い
オランダが強い大きい要因は、オランダの海外領キュラソー・アルバ(アンティル諸島)などの出身選手が占めているから。
実はドミニカやキューバなど野球強豪国と同じような位置にある海外領の影響で、オランダは野球強豪国の一つと言われています。
ちなみにキュラソーやアルバの場所は以下のとおりです。
キュラソー・アルバは、キューバやドミニカより南に位置し、南米寄りの地域です。
ベネズエラの少し上に位置しています。
何となく、野球が盛んな地域と言うことが分かりますよね。
ちなみに人口当たりのメジャーリーガー排出率は、ドミニカ・アメリカを抑えて世界1位です。
実は国内リーグもある
2つ目です。
実はオランダ本国にも野球のリーグ(トップリーグの名前はフーフト・クラッセ)があります。
こちらは、アマチュアとプロの中間くらいの位置づけでサッカーと同じように上位、下位チームが入れ替え制のあるリーグになっています。
レベルは低いですが、本国に野球のリーグがあることで、レベル向上につながっています。
各クラブは有力選手に報酬を支払っていますが、ほとんどの選手が月給10万円の報酬です。
このリーグから過去にU-18ワールドカップで活躍して、メジャー球団と契約。後にマイナーで活躍した選手もいます。
後程オランダの有名選手を紹介しますが、ソフトバンクで活躍したバンデンハークなどはオランダ本国出身のプロ野球選手です。
また常設されている代表チームのメンバーになると、野球協会からも報酬が支払われ、トップ選手になると月給50万円を超えるほどになるようです。
ただし、野球だけで生活できる選手は、一握りです。
アメリカでプロ経験のある選手が本国に戻ってきて、クラブに所属しながら代表として活躍するようです。
このようにラテンアメリカとオランダ本国が化学反応を起こすことで、世界の強豪国の一つに数えられるようになりました。
とは言え、実質ラテンアメリカがオランダ野球を支えていると言えそうです。
オランダ野球のレベル・ランキング
過去のWBC、国際大会の成績から見ると、オランダの野球レベルは世界屈指でしょう。
また人口当たりのメジャーリーガーの数で見ると1位です。
筆者の主観も含まれますが、日本と同等かそれ以上のレベルと言えそうです。
成績は後程紹介。
またキュラソーは現在ウインターリーグが発足していて、カリビアンシリーズの下部大会では所属チームが優勝しています。
ドミニカやプエルトリコなどが参加しているリーグなので、キュラソーのレベルは高いです。
ランキング
最新のWBSC世界ランキングは公式サイトで確認できます。
ちなみに2021年11月のランキングですと、日本が1位、オランダは8位となっています。
WBSCのランキングなので、メジャーリーガーが参加していない大会のランキングと思って間違いないかと思います。
国内リーグ
国内リーグ(本国)のレベルは、現地でプレーした日本人の話によると、日本の社会人トップチームが参戦すれば、ダントツの優勝。
フーフトクラッセの選手が日本のプロ野球でプレーすることはできるが、2軍レベルと言われています。
ちなみに、ソフトバンクを戦力外になりフーフトクラッセのチームに所属した吉村裕基のシーズン打率は.270でした。
また、オランダ球界最高年俸のルーク・ファンミルが2014年に楽天でプレーしたが、一軍での登板は7試合にとどまっています。
【野球】オランダ出身の有名選手
オランダ出身の有名選手は以下のようになります。
- ヘンスリー・ミューレン
- アンドリュー・ジョーンズ
- アンドレルトン・シモンズ
- ケンリ―・ジャンセン
- ウラディミール・バレンティン
- リック・バンデンハーク
- ディディ・グレゴリウス
- ザンダー・ボガーツ
- ジュリクソン・プロファー
- etc
過去にはオランダ生まれの、オランダ系アメリカ人(バート・ブライルベン:MLB殿堂入り)もいますがここでは割愛します。
2021年現在のメジャー実績と知名度で言えば、アトランタブレーブス・楽天などで活躍したアンドリュー・ジョーンズがNo1でしょう。
ちなみに日米通算安打は2,148安打。
それに続くのが、現在も現役のケンリ―・ジャンセン(ロサンゼルス・ドジャース)、ザンダー・ボガーツ(ボストン・レッドソックス)、ディディ・グレゴリウス(フィラデルフィア・フィリーズ)、アンドレルトン・シモンズ(ミネソタ・ツインズ)でしょう。
ちなみにディディは、オランダ本国出身でキュラソー育ちです。
注目しておいて、間違いない4人です。
古い選手ではヘンスリー・ミューレンもメジャーリーグ、ロッテ、ヤクルトに在籍して日本でも知名度があります。
次々に有力選手を排出しているので今後も注目です。
日本人になじみの深いオランダ選手と言えば、ジョーンズ、バレンティン、バンデンハークでしょう。
かんたんに紹介します。
ウラディミール・バレンティン
バレンティンについては、説明は不要かもしれません。
オランダ領、キュラソー出身でプロ野球では、2011~2013年まで3年連続本塁打王獲得。
2013年にはNPBのシーズン最多本塁打記録60本を記録、シーズン最高長打率.779を記録しています。
他にも数々の成績を残しています。
気になる方はWikipediaをご覧ください。
リック・バンデンハーク
オランダ本国出身で日本で活躍した選手と言えば、バンデンハークです。
マイナー、メジャーリーグ、韓国(サムスン)と渡り歩き、ソフトバンクに入団します。
特にソフトバンク在籍の2015年から2018年までは、日本初登板から無傷の14連勝を含む、通算36勝をあげています。
常勝時代のソフトバンクを支えてた投手の一人と言えそうです。
2021年はヤクルトに在籍していましたが、目立った活躍は見せませんでした。
詳しい成績はWikipediaをご覧ください。
オランダ野球リーグに在籍した日本人
過去にオランダ国内リーグ「フーフトクラッセ」に在籍した日本人選手も見ていきましょう。
- 門奈哲寛(元巨人1993~1999)
- 上園啓史(元阪神・楽天2007~2012)
- 吉村裕基(元横浜・ソフトバンク2003~2012)
私が調べた限りでは、上記3人がオランダ国内リーグに参加していました。
巨人でリリーフとして活躍した門奈哲寛、2007年のセ・リーグ新人王上園啓史、ソフトバンク、横浜ベイスターズで活躍した吉村裕基などがプレーしています。
オランダ野球の過去の成績
オランダ野球の過去の成績を振り返ります。
オリンピック
- 1992年(バルセロナ):ヨーロッパ予選敗退
- 1996年(アトランタ):5位
- 2000年(シドニー):5位
- 2004年(アテネ):6位
- 2008年(北京):7位
- 2021年(東京):ヨーロッパ予選敗退
メジャーリーガーが参加しないオリンピックでは、パッとしない成績です。
WBC
- 2006年:第1ラウンド敗退
- 2009年:第2ラウンド敗退
- 2013年:ベスト4
- 2017年:ベスト4
直近のWBCではベスト4に2回進出していることから、世界屈指の強豪国ということが分かります。
WBSCプレミア12
- 2015年:5位
- 2019年:10位
インターコンチネンタルカップ
2006年と2010年の準優勝が最高
ワールドカップ
2011年に優勝
ヨーロッパ選手権
2年おきに行われるヨーロッパNo1を決める国際大会。
過去24回優勝
ハーレムベースボールウィーク
ハーレムベースボールウィークは、オランダのハーレムで2年に1回行われる野球の国際大会です。
ワールドカップやインターコンチネンタルカップのように国際野球連盟(IBAF)が主催する大会ではなく過去には、大学リーグや社会人チームが参加している。
近年の日本では、大学野球日本代表が参加するようになっています。
オランダは
- 2004年:優勝
- 2006年:優勝
- 2010年:優勝
- 2016年:優勝
【まとめ】オランダの野球が強い理由・レベル・有名な選手
オランダの野球が強い理由や、オランダ野球について深堀してきました。
WBCの成績も上がっていることから、今後も注目される国であることは間違いないでしょう。
とは言え、オランダ本国のレベルは低いので、メジャーリーガーが参加するWBCでは注目チームの一つと言えそうです。
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