- 中国の野球レベルがどのくらいか知りたい
- 中国の野球人口が知りたい
- 中国の野球人気・有名選手・国内リーグの状況が知りたい
このような疑問を解決します。
本記事を読めば、中国の野球レベル、人口、人気、有名選手など中国野球について網羅的に知ることができます。
それでは、本題に入ります。
中国の野球レベルは?【弱い】
中国の野球のレベルは、低く弱いです。
ただし、アジア3強と言われる、日本、韓国、台湾に迫ってきているのは間違いないところです。
なぜなら、2008年の北京オリンピックでは台湾代表に勝利。
台湾戦の前日に行われた韓国戦では、タイブレークの延長11回0-1で敗戦しています。
また2009年に行われた、WBCでも台湾に勝利しています。
このようにアジア3強、特に台湾との差は確実に小さくなっています。
また、2019年よりMLB主導のもと国内プロリーグが発足しています。
メジャーリーグのマーケティング力、選手育成能力、さらに14億人の人口が合わさった時にとんでもないレベルの国になるかもしれません。
とは言え、現状は国民の熱も低く、野球のレベルが上がるかは未知数となっています。
ランキング
野球の世界ランキングはWBSCの公式サイトで確認できます。
ちなみに2021年11月のランキングでは日本が1位、中国が20位となっています。
野球人口
MLB が2019年に行った調査によると、中国には2100万人の野球人口があり、そのうち、「消費者」という年に1回以上野球に関する商品を購入した、あるいは年に1回以上野球ゲームをプレーした人は1730万人であり、野球試合をみる「観戦者」と実際に野球をする「参加者」はそれぞれ970万人、850万人である。
引用 早稲田大学
メジャーリーグが中国資本に注目しており、NBAにならって中国に進出してきています。
MLBによる中国進出を語る時、必ず引き合いに出されるのがプロ・バスケットボールのNBAです。
ヤオ・ミンの活躍により中国では、バスケットボールの地位が確立したと言われています。
MLBもこれにならい巨大市場である中国に進出し、マーケティングから選手の発掘までを行っています。
例えば、2019年8月に行われた中国棒球職業聯賽(中国プロ野球リーグ)の開幕戦では満員の30,000人を集めています。
このようにMLBの積極的なビジネスにより今後、市場が拡大していく可能性があります。
中国人の野球への反応・人気・不人気
結論から言えば、サッカーやバスケットに比べると人気がないようです。
中国では野球の人気は皆無に近く、競技人口も非常に少なく、「ルールすら知らない」、「見たこともない」という人がほとんどだ。
引用 Searchina
ただし、野球人口の箇所でも説明しましたが、2100万人の野球人口で、今後有名選手の出現やメジャーリーグのマーケット拡大により、野球が広まっていく可能性はあります。
社会主義国では、スポーツが国威発揚の手段のためオリンピックなどの国際大会で国をアピールするために行うものです。
個人の所得のためにあってはならないため、国内プロリーグが育ちにくい環境があるのかもしれません。
また当初は、オリンピックに向けた強化のためプロ・リーグよりも国際試合、国内トーナメントを重視する傾向にありました。
トーナメントの全国運動会があり、優勝チームの賞金は3億円です。
公務員として支払われる給料より、この大会の価値が高いのは、しょうがないかもしれません。
ちなみに選手は、公務員で給料制になっています。
現在はMLB主導のプロリーグができたことにより、少しづつ給料以外の報酬を得ることができるようになっています。
有名選手・レジェンド選手
NPB
中国出身初のプロ野球選手となったのは、呂建剛(ル・チェンガン)です。
1998年に中日ドラゴンズの練習生として入団。
翌1999年に支配下登録され正式契約を結びます。
ただし、1軍の登板はなく、2軍で一部試合に登板したのみです。
とは言え、先ほど紹介した第2回WBCでは台湾を破った試合で好投をみせています。
また、2006年に巨人で育成選手として安旭、呉猛、崔暁の3人を受け入れています。
2009年には横浜が陳瑋(チェン・ウェイ)、王靖超(ワン・ジンチャオ)内野手2名と育成契約しています。
こちらもNPBでの目立った活躍もなく、支配下登録すら獲得できていません。
MLB
MLBが初めて中国選手と契約したのは2001年で、当時16歳の王超投手をマリナーズが獲得し、2シーズンほどルーキー級アリゾナ・リーグでプレーしています。
後日、中国プロリーグの許可がなくスカウティングを行ったため無効になります。
また2007年には、のちの代表チームの司令塔を務める王偉(ワン・ウェイ)と賈 昱冰(カ・イクヒョウ)がマリナーズとマイナー契約。
こちらはほぼ野球留学のような形です。
この2007年には劉凱(リュウ・ガイ)と張 振旺(ザン・ゼンワン)もヤンキースとマイナー契約。
他に2016年には許桂源(高知ファイティングドッグス)がオリオールズのルーキー級でデビューし、翌2017年にはWBCのマウンドに立った宮海成がパイレーツとマイナー契約をするなどマイナーリーガーが生まれています。
とは言え、メジャーリーグ、マイナーリーグで活躍した選手はいまのところいません。
チアリーダー
チアリーダーで有名なのは台湾です。
調べてみても中国のチアリーダーについては、出てきませんでした。
国内リーグ
CBA
1986年に中国棒球協会(CBA)が発足し、主要都市に10を超えるチームが結成されます。
その後は日本の自治体などの援助により広州に球場が作られます。
また1990年に開催されたアジア大会を契機に首都北京に球場が建設されます。
日本の球団ではオリックスの2軍が中国で遠征試合なども行っています。
そして、2001年にオリンピック誘致が決まると、翌年代表チームの強化を目的としたCBLが発足します。
ドミニカなどから外国人選手を採用。
また日本やアメリカから指導者も採用していきます。
最盛期には6球団による2地区制を採用。
しかし、オリンピック終了後、野球競技の除外により急速に規模を縮小していきます。
結果、2008年シーズンまではリーグ戦などを行うも徐々にリーグが縮小していきます。
2012年、2013年はリーグ戦が行われず、2014年に再開、2016年、2018年にかけてリーグ戦が行われます。
しかし、野球大会と言われるレベルでプロにほど遠い内容になっています。
そして、2018年にはCBLが幕を閉じます。
CNBL
2019年にCBLに代わり新リーグ「中国棒球職業聯賽(CNBL)」が発足します。
以前は日系のマネージメント会社に任せてきたものを、MLBが主導する形で運営していきます。
MLBが新リーグと提携を維持している理由は、人口14億人からの人材発掘とマーケットの開拓にあることは間違いありません。
このリーグは現在も続いています。
現在は豊富な資金力がありますが、今後も維持できるかは未知数でしょう。
年俸
以前は、公務員のため月収30万円程度と全国運動会(日本の国体のようなもの)の賞金が主な収入だったようです。
現在は、このような給与から脱却するため、給与とは別に球団が報酬を支払う予定になっています。
中国野球の国際大会の成績
中国野球の国際大会の成績も振り返りましょう。
WBC
- 2006年:1次ラウンド敗退
- 2009年:1次ラウンド敗退
- 2013年:1次ラウンド敗退
- 2017年:1次ラウンド敗退
オリンピック
- 1992年:アジアオセアニア予選敗退
- 1996年:アジアオセアニア予選敗退
- 2000年:アジアオセアニア予選敗退
- 2004年:アジアオセアニア予選敗退
- 2008年:8位
- 2021年:アジアオセアニア予選敗退
プレミア12
出場なし
ワールドカップ
- 1998年:12位
- 2003年:グループリーグ7位
- 2005年:11位
【まとめ】中国の野球レベルは?【弱いです】有名選手や人口・人気
中国の野球について網羅的に解説してきました。
現状では全く弱い国です。
ただし、有名選手やマーケットが拡大することで、今後野球の人気が広がるかもしれません。
結果、アジア3強と言われる、台湾、日本、韓国に迫ってくるかもしれません。
今後に注目しつつ国際大会を観戦しましょう。
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