各国で大きな盛り上がりを見せ、歴史的な日本の優勝で幕を閉じた2023年WBC。
メジャーリーガーも多数参戦し、準決勝や決勝を実際にテレビでチェックしていた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、今大会で見事ベスト8まで勝ち進んだオーストラリアの野球について、国内野球のレベルや注目選手などを中心にご紹介させていただきます。
一次ラウンドでは日本 対 オーストラリア戦いもありました。
当記事が日本以外の野球に興味を持つ一つのきっかけになればと思います。
オーストラリアの野球について
まずはオーストラリアにはどのような野球のリーグがあるのかやそのレベル感、オーストラリア出身の有名選手などについて迫っていきます。
オーストラリアの野球レベル
オーストラリアに対してあまり野球のイメージがない方も多いかと思いますが、オーストラリアにも日本と同様にプロ野球のリーグが存在しています。オーストラリアのプロ野球リーグは「オーストラリアン・ベースボールリーグ」と呼ばれ、2リーグ制で8チームから成り立っています。オーストラリアン・ベースボールリーグは2010年に発足したリーグであり、歴史のあるリーグです。
サウスウエスト・ディビジョンとノースイースト・ディビジョンの2リーグが存在し、それぞれ4チームずつからで成り立っています。
気になるオーストラリア野球のレベル感はといいますと、やはり日本のプロ野球リーグと比べると低いように思われます。というのも、オーストラリアのプロ野球選手は年俸が低く、
それだけでは生活できないため会社員と兼業しているためです。そのため練習時間なども日本と比べると取ることが難しいため決して低くはないですがレベルが高いとはいえないでしょう。
しかし、今大会のWBCでも予選ラウンドを勝ち抜いているため他の中国やチェコなどの国と比較すると強みもあるのではないかとうかがえます。
オーストラリア野球の強み
続いて、WBCでベスト8に輝いたオーストラリア野球の強みについて迫っていきたいと思います。
今大会オーストラリアが一次ラウンドを勝ち進めた要因としては、整備されたブルペン陣と一発のある野手陣があります。
オーストラリアの投手の特徴としては、剛速球で勝負するという形ではなく、オーストラリアン・ベースボールリーグ全体で見てもコントロールや緩急を生命線とする投手が多いです。その中でメジャーの下部組織で結果を残している選手も多いため、投手陣全体でみると大崩れする心配が少ないのが一つの強みといえます。
一方で野手陣はといいますと、基本的には日本と同様に小技も使いながらヒットでつないでいくというスタイルになります。ただ、NPBやメジャー、メジャー傘下の球団での経験を持つ選手もいるため、そのような選手の一発があるのも強みといえます。
前述のように選手のネームバリューや実績の面でいうと日本に比べて少し見劣りするオーストラリアですが、今大会のWBCでも投手陣の系統や打線の繋がりなど隙のない野球で韓国相手にも勝利を収めて一次ラウンドを突破しました。
オーストラリア出身の有名選手
そして、今大会のオーストラリア躍進を支えた有名選手やメジャーやNPBでも活躍した選手にはどのような選手がいるのか、過去も振り返ってみていきたいと思います。
- ティム・アサートン(投手)
- ダリル・ジョージ(内野手)
- ジェフ・ウィリアムス(投手)
- リアム・ヘンドリックス(投手)
この中から何名かピックアップして詳しく見ていきたいと思います。
ジェフ・ウィリアムス
ジェフ・ウィリアムスはメジャーリーグのドジャースを経て阪神タイガースに7年間在籍し、活躍しました。主にセットアッパーとして大活躍し、同チームの藤川球児、久保田智之らとともにそれぞれの頭文字をとってJFKと呼ばれる鉄壁のリリーフ陣として存在していました。7年間にわたって阪神のリリーフを支えたため日本の中でも有名なオーストラリア出身選手の一人です。
リアム・ヘンドリックス
リアム・ヘンドリックスは現在メジャーリーグのホワイトソックスに在籍しているオーストラリア出身の野球選手です。2011年にメジャー初登板初先発を果たし、オーストラリア人史上31人目のメジャーリーガーとなりました。現在所属しているホワイトソックスでは抑え投手として起用されており、2021年にはキャリア初となる最多セーブのタイトルも獲得しました。