【プロ野球用語】 登録抹消とは?二軍落ちとの違いやその理由を解説

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【プロ野球用語】 登録抹消とは?二軍落ちとの違いやその理由を解説

日本プロ野球はレギュラーシーズンが終わり、現在時点でオリックスバファローズと阪神タイガースの熱い日本シリーズが開催されています。

今年は3月に開催されたWBCの影響もあり、新たに野球に興味を持ったという方や応援する選手やチームが増えてより野球に対して熱が増したという方も多いのではないでしょうか。

今回はそんなプロ野球の中で、登録抹消という用語についてその意味を近い意味合いの言葉である二軍落ちとの違いを踏まえてご紹介させていただきます。

登録抹消について

まずは今回の主題である登録抹消とはという点についてみていきたいと思います。前提として日本プロ野球では一軍の選手登録枠は29名となっています。そして登録抹消とはこの一軍登録から文字通り抹消されることをいいます。抹消された選手はその日から10日間は再登録ができない仕組みになっています。この出場選手登録・抹消は各球団毎日行われており、誰が登録されて抹消されたかは日本野球機構のHPやSNSで確認することが可能です。

登録抹消される理由について

続いて、この登録抹消がされる理由についてみていきたいと思います。この理由は大きく3つに分けられ、一つは怪我や体調不良によるもの、二つ目は実力不足によるもの、三つ目はチーム事情によるものの三つです。

しかし、この怪我や体調不良による登録抹消について例外措置が取られる場合もあります。定められているものの例としては、脳震盪登録抹消特例措置や感染拡大防止特例があります。前者はプレー中の選手同士の交錯などによって脳震盪を起こして登録抹消された場合は既定の10日間を経ずに再登録が可能となるものです。また感染拡大防止特例は、新型コロナウィルスの流行に伴って体調不良で新型コロナウィルス感染が疑われる際に選手の入れ替えを柔軟にできるものであり、この特例によって抹消された選手も10日間を経ずに再登録が可能です。

この他にも引退試合選手登録特例措置というものも存在しています。

登録抹消の戦略について

一度登録を抹消したら10日間は再登録ができないというルールですが、これを使ったチーム戦略も存在します。それは優勝チームが一斉に登録を抹消するパターンです。一軍に登録されていた選手が全員登録を抹消されるため一見驚きますが、これは一つの戦略です。

理由は、優勝チームはレギュラーシーズン最終戦からクライマックスシリーズまで10日間以上あるためです。これをすることで試合前日までに主力選手が体調不良やけがをしてしまった場合でも、その出場選手枠を消費してしまうことなく選手登録ができます。あわせて、体調不良やけがが治った選手はすぐに選手登録が可能になり、チームにとってもプラスになります。

二軍落ちとの違いについて

登録抹消と近い意味合いのものとして二軍落ちがあります。こちらも登録を抹消されることを指しますが、理由の多くは選手の実力不足や調整不足によるものです。そのため二軍戦で調整をして調子を上げてから再度登録されるという形が多いです。

登録抹消との違いとしては、理由は違えど意味合いには違いはありません。そのため、登録抹消は制度の名称であり、二軍落ちはニュースや報道などで使われる表現と認識いただければと思います。

最後に

今回はプロ野球用語の一つである登録抹消について、登録抹消とはどのような制度なのかやそれを行われる主な理由、近い意味合いとして使われる二軍落ちとの違いについてみていきました。

登録抹消について知っておくことでその選手になにか怪我があったのかもしくは調整のためなのか想定することができるようになります。あわせて、二軍落ちだと調整不足なのかと想定できますので、よりプロ野球というものを詳しく知って楽しめるようになるのではないかと思います。

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