- 肩や肘が痛いです。ピッチャーに多い肩や肘の怪我の種類が知りたい
- 肩や肘を痛めた場合の対処方法が知りたい
- 肩や肘を痛めないためのトレーニング方法や考え方が知りたい
このような疑問を解決します。
本記事を書いている私は、野球歴30年で現在も草野球でプレー中。
過去には、肘や肩を痛めた経験があります。その際の情報や、調べた結果を記事にしています。
とは言え、私自身トレーナーや医者ではないので、本や医学的なサイトの情報を引用しつつ記事を作成しています。
野球に怪我は付き物ですが、小さい怪我でも早めに対処しないと取り返しのつかないことになります。
ですから、まずは本記事のとおり行動してほしいなと思います。
それでは、本題に入ります。
ピッチャーの肩・肘に多い怪我と種類
まずは、ピッチャーの肩や肘に多い怪我の名前を紹介していきます。
しかし、このサイトは医学的な根拠があるサイトではありません。
※本や病院の情報を引用して情報を掲載しています。
したがって、情報を確認後、必ず医師や専門のトレーナーの指示を仰いでください。
肘内側側副靭帯損傷
内側側副靭帯損傷は、高校生以上に多い肘の怪我です。
投球時の痛みの他、投手の場合長いイニングが投げられないなどの症状があります。
内側側副靭帯は、肘の内側にある骨のでっぱり(上腕骨内側)の手に近いところにあります。
靭帯損傷ではここを押すと痛みに左右差があります。
ピッチャーで最も有名な怪我の一つかもしれません。
対処方法は、手術か保存療法を選択することになります。
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(osteochondritis dissecans; OCD)は、関節面の一部が分離して小さな骨軟骨片となり、遊離体に至る進行性の疾患です。
成長期の野球少年(特に投手)における肘関節障害は野球肘として呼ばれていますが、そのなかでも上腕骨小頭離断性骨軟骨炎は最も重症度が高い疾患のひとつです。
引用 AR-Ex尾山台整形外科
10歳~15歳までに起こることが多いとされる障害です。
症状としては、投球動作時などに肘関節に痛みが生じ、徐々に痛みが増えていくようです。
重症化すると、肘の曲げ伸ばしができなくなる場合もあります。
関節内遊離体
関節内遊離体(ネズミ)とは
関節の中に、軟骨や骨のカケラ(小骨片)がみられる病気です。
カケラが、遊離して関節内を自由に動きまわることから、“関節ネズミ”と呼ばれることがあります。
引用 永振クリニック
「ネズミを手術した」と言われるような障害です。
痛みと引っかかり感、肘の関節の可動域の制限が主な症状です。
通常はエックス線やMRIによって、見つけることができるようです。
肘頭障害
肘頭(ちゅうとう)障害は、「肘頭」と呼ばれる場所にできる障害です。
骨端線が残っている小学生などに多く、この骨端線が閉鎖しない状況となり痛みが出ます。
投球動作においてボールを離した直後(リリース期)から腕を振り下ろすとき(フォロー・スルー期)に肘の後方に痛みを生じる障害です。
小学生の野球少年(特に投手)に多く見られます。
また肘内内側副靭帯損傷も合併している可能性もあるので、注意が必要な障害です。
腱板損傷
腱板とは、肩の中にある棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という4つの筋肉の腱を言います。
スポーツでこの部位を負傷することは多く、腱板損傷とは、肩にある上腕骨頭に付着している腱が骨頭から剥がれたり、破れたりする損傷のことを言います。
可動域の低下や誤った投球動作により、発症する障害です。
痛みで腕があがらない。腕を下すときにも痛みが走る。痛くなったほうの肩を下にして寝られないなどの症状が現れます。
リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)
成長期の投球障害で、投球時や投球後に肩の痛みを訴えます。
子どもの骨の端の方には骨を形成する細胞が密集する成長線という軟骨(成長軟骨)がありますが、骨に比べて強度が弱く、過度の投球による負荷で損傷し、上腕骨の肩の部分の成長軟骨(骨端線)の離開(骨端線離開)が起こって痛みが表れるスポーツ障害です。
投げすぎ、誤った投球動作、可動域の低下により発症する障害です。
投球時の痛み、投球後の痛み、肩をねじると痛みが出ます。
子供に多い障害なので、肩が痛い場合に疑ってみましょう。
ルーズショルダー
ルーズショルダーは、通常の範囲以上に肩関節が動いてしまう障害です。
肩関節の安定化に関わっている上腕骨と肩甲骨の間にある靭帯や関節包が先天的に緩い状態にあります。
こういう人が肩を使いすぎると、周囲の組織を損傷し症状が現われてきます。
肩を使った際に痛みが発生します。
また投球時のフォロースルーの際に、肩が抜けるように感じることもあります。
エクスターナルインピンジメント症候群
エクスターナルインピンジメント症候群は、上腕骨と肩甲骨肩関節付近が衝突し、両方が損傷します。
肩峰と上腕骨の間から上腕二頭筋長頭腱、鍵盤粗部にかけて押すと痛みがあり、インピンジメントテストをすると痛みがある
投球動作、疲労限度を超えた投球強度、胸郭、肩甲骨周りの関節、股関節周りを中心とした体の硬さに加え鍵盤の筋力の低下なども原因と言われています。
インターナルインピンジメント症候群
インターナルインピンジメント症候群は、上腕骨と肩甲骨の関節唇付近が衝突し、、関節唇損傷、上腕骨に小さな穴、鍵盤損傷が生じます。
肩関節を後方から押すと、痛みが出現し各種テストでも痛みが出るようです。
投球動作、疲労限度を超えた投球強度、胸郭、肩甲骨周りの関節、股関節周りを中心とした体の硬さに加え鍵盤の筋力の低下なども原因と言われています。
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは、ガッツポーズのような姿勢をとると、鎖骨と第一肋骨の間で腕への神経や血管が圧迫されます。
その結果、しびれや手に血液がいかなくなる障害です。
MRIや造影CTでも、確認することができます。
バックプレスを中心としたトレーニングのし過ぎや、投げ方の問題で発生する障害です。
他
他にもさまざまな障害があるようです。
ただし、症状から病名を自己判断で決めるのは、危険です。
したがって、痛みが出たら早めに病院を受診するようにしましょう。
ピッチャーが怪我をした場合の対処方法
ピッチャーが怪我をした場合の対象方法を紹介します。
怪我と書きましたが、少しでも肩や肘に違和感がある場合でも以下の対処方法を実施しましょう。
- 病院へすぐに行く
- 医師の指示に従う
①病院へすぐに行く
セルフチェックや投球時に痛みを感じた場合は、できるだけ早く病院で見てもらいましょう。
「単なる炎症で休んでおけば治る」と思っている場合は危険。
重症の場合や手遅れになる前に、早めに病院に行きましょう。
「もっと早く怪我に気づいていれば」「肩や肘の故障をかんたんに考えていた」など後で思っても一生の怪我になることもあります。
実際、多くの野球選手がこれで後悔しています。
後悔しないために、軽そうと思っても早期に受診しましょう。
実際、肩や肘の故障は早期に発見された方が治りやすいというデータも出ています。
したがって、すぐに病院を受診しましょう。
病院の選び方
病院を選ぶ基準の一つとして、日本スポーツ協会のホームページを参考にしてみてください。
上記のホームページで「地域+野球」で検索すると、野球を専門にしているドクターが分かります。
野球と書いてある医師であれば、しっかり見てもらえる可能性が高くなります。
②医師の指示に従う
病院に行ったら、医師や医師から紹介してもらったトレーナーの指示に従いましょう。
また医師の診察に納得できない場合、セカンドオピニオンを利用するのもおすすめ。
野球は専門性が高く人気のスポーツなので、怪しい医者もいたりします。
ですので、そんな時は「他にも野球で有名な医者の診察を受けるので」見たいな感じで、違う医師の話を聞きましょう。
医師によって、手術が必要、必要ないなど変わることも多くあります。
ピッチャーの怪我を防止する方法
怪我を防止する方法を解説していきます。
- セルフチェック
- ストレッチ
- 投げ方を変える
- 全力投球禁止
セルフチェック
まずは、自分の肩や肘がどのような状態なのか確認しましょう。
かんたんなセルフチェックの方法は、以下のとおり。
- 肘関節が左右同じように伸びるか
○同じように伸びる ✕投球側が非投球側に比べ伸びない - 肘関節が左右同じように曲がるか
○同じように曲がる ✕投球側が非投球側に比べ曲がらない - 肘の内側・外側や肩など抑えて痛い所があるか(親指一本で抑える)
- 肩関節が左右同じように挙げれるか
○同じように挙がる ✕投球側が非投球側に比べ挙がらない - 肩関節が左右同じように捻れるか
両腕を「前ならえ」をするように同じ高さまで持ち上げ、親指が下に向くよう肩関節を内向きにまわす
○同じように捻れる ✕投球側が非投球側に比べ親指が下に向いてない
また、肩のコンディショニングは、以下の動画のような方法でもチェックできます。
チェックしてみて、痛いところがなければトレーニングをしていけばいいと思います。
また、子供などの場合、練習前に大人がチェックして痛みがないか確認してから練習を始めましょう。
ストレッチ
次にピッチャーが怪我を防止するために大切なのは、ストレッチです。
簡単にストレッチと言っても多くの方法があります。
また、肩・肘の怪我を防止するためと言っても、上半身のストレッチだけを行ってはいけません。
投球動作は、連動性があり下半身が硬いことで、上半身に余計な負荷がかかることもあります。
したがって、上半身だけでなく下半身のストレッチも合わせて行いましょう。
関連記事 野球選手におすすめのストレッチ10選【胸郭・股関節編】
ちなみに私自身は、野球選手に必要な可動域の目安やおすすめのトレーニング方法は、以下のDVDで学びました。
他にも球速UPの考え方や、野球選手がやってはいけないトレーニング方法などを知ることができます。
気になる方は、驚異の投手パフォーマンスラインのレビュー【控えめに言っておすすめ】をご覧ください。
投げ方を変える
肩や肘が痛くなるということは、投げ方が悪い可能性があります。
したがって、投げ方を変えましょう。
とはいっても、私自身プロではなので、かんたんに怪我をしない投球フォームは「〇〇だ」とは言えません。
したがって、プロの野球専門トレーナーや指導者に教わるべきです。
東京の野球専門ジムになりますが、【東京で厳選】野球選手におすすめのパーソナルトレーニングジム3選でまとめています。
東京以外の方は、地域名+野球ジムなどで調べてみてください。
怪我を防止するためには、プロの指導を受けた方がいいですよ。
怪我防止とパフォーマンスUPにつながります。
全力投球禁止
全力投球禁止と言うと、「ありえない」「全力でプレーすることが大切」と言った意見も多くあります。
全力で練習することを否定するつもりはありませんが、投球に関しては数や力を制限するべきです。
特に投球数だけでなく、全力で投げることを減らせば、故障する確率が減ります。
また、プロ野球選手も練習では、8割程度で投球・送球しています。
少年野球などは、一生懸命ボールを投げないと一塁やホームまで届かないかもしれませんが、長い目で見るなら怪我のリスクを減らすために全力投球はやめましょう。
メリハリをつけて、練習するのがいいかなと思います。
【まとめ】ピッチャーの肩・肘に多い怪我の種類・対象方法や防止する方法
ピッチャーの怪我について、解説してきました。
痛みがあるなら、早めに病院に行きましょう。
またできることなら、接骨院やマッサージ院ではなく病院に行くのがおすすめ。
病院ならCTやMRIなどで、怪我の大きさや有無が分かります。
接骨院やマッサージなどでこのようなデータは分かりません。
したがって、病院に行きましょう。
怪我を防止したいのであれば以下の点に注意してみてください。
- セルフチェック
- ストレッチ
- 投げ方を変える
- 全力投球禁止
自分でどうしたらいいか分からないという方は、野球専門のジムに通うこともおすすめ。
YouTubeやSNSで分からないトレーニングやケガをしないコツなどが分かります。
一度、試してみてください。
【東京で厳選】野球選手におすすめのパーソナルトレーニングジム3選
また、私自身は以下のDVDで怪我に対する対処方法やトレーニングの仕方を学びました。
球速UPに必要はトレーニング方法、野球選手がやってはいけないトレーニング、可動域の目安などが分かります。