オールスターゲームも大きな盛り上がりをみせて、シーズンも後半戦に突入している日本プロ野球。実際に野球好きの方で好きなチームを応援するために球場やテレビの前で試合を観に行っているという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなプロ野球のペナントレースについて、シーズンの期間や1年の流れを紹介していきたいと思います。
ペナントレースとは
ペナントレースとは、一言でいうと、プロ野球における優勝を目指して行われる公式戦のことです。
それではなぜペナントレースと呼ばれるのでしょうか。まず、ペナントとは「横に細長い三角の旗」という意味を示します。プロ野球では優勝したチームにこのペナントが贈られることになっています。このことから、ペナント(優勝)を競い合うレースという意味でペナントレースと呼ばれるようになりました。
プロ野球シーズンの期間について
通常、プロ野球シーズンが開催される期間としては3月下旬ごろにペナントレースが始まります。その後交流戦などを挟みながらだいたい10月上旬ごろにすべての試合が終了するスケジュール感となっています。そのシーズンのチームバランスなどにもよりますが、だいたい9月頃に優勝チームが決まることも珍しくありません。
レギュラーシーズンが終了後は、ポストシーズンと呼ばれる日本一を決める戦いが始まります。
1年の流れについて
通常ペナントレースは年間で143試合が行われます。その中で、1年間の流れとしては、前述のように3月下旬からレギュラーシーズンが始まり、6月上旬から6月下旬ごろまでの間で交流戦が行われます。交流戦は他リーグの6チームと3試合ずつの18試合を行います。
交流戦後は通常通り同一リーグ内での試合が再開し、途中オールスターゲームなどを挟みながら10月上旬ごろまで全日程を消化していきます。
そしてレギュラーシーズン終了後は、各リーグ3位以上のチームで日本シリーズへの進出をかけて戦い、それを勝ち抜いた1チーム同士で日本シリーズが開催されて、すべての日程が終了するような流れになっています。
ポストシーズンについて
続いて、レギュラーシーズン終了後に行われるポストシーズンについて解説していきます。MLBポストシーズンとは多少異なる日本プロ野球のポストシーズンはどのような内容になっているのでしょうか。
日本プロ野球におけるポストシーズンには大きく分けて3つのステージが存在します。
クライマックスシリーズファーストステージ
まず一つ目のステージが、ファーストステージです。これは、各リーグのレギュラーシーズン2位のチームと3位のチームで行われます。3試合マッチで先に2勝を決めた方が次のステージへと進むことが可能です。試合会場はレギュラーシーズン2位のチームのホームで行われます。
クライマックスシリーズファイナルステージ
二つ目のステージが、ファイナルステージです。これは、各リーグでレギュラーシーズン1位のチームとファーストステージの勝利チームで行われます。1位のチームにはアドバンテージとして1勝分が前もって与えられています。ファイナルステージは6試合制で行われ、先に4勝した方が次のステージへと進むことが可能です。
また、試合会場はレギュラーシーズン1位のチームの本拠地で全試合が行われます。
1勝のアドバンテージがあるため、最短で3試合目には決する可能性があります。
日本シリーズ
そして最後三つ目のステージが日本シリーズです。これは、前述のクライマックスシリーズファイナルステージを勝ち上がった各リーグのチーム同士で行われます。
7試合制で先に4勝したチームの日本一となります。試合会場は西暦の奇数年がパ・リーグの出場チーム、西暦の偶数年がセ・リーグの出場チームが第1・2戦と第6・7戦をホームで開催し、相手方のチームが第3・4・5戦をホームで開催するようになっています。
引き分けなどがあり、第7戦を終えてもどちらのチームも4勝に満たない場合は、第7戦と同じ球場で第8戦でを行う仕組みになっています。
2024年シーズンは4勝2敗で横浜DeNAベイスターズが福岡ソフトバンクホークスを下して26年ぶりの日本一を果たしています。
クライマックスシリーズの見どころ
3月から10月まで長いシーズンを戦うペナントレースとは反対に短期決戦となるクライマックスシリーズには独特の見どころが存在します。最後にその見どころをいくつか紹介します。
下剋上
一つ目の見どころが下剋上です。ペナントレースを戦い抜いた上位3チームで日本シリーズ進出の権利を争います。前述のように、ペナントレースで上位であるほうが有利になる仕組みとなっているため、レギュラーシーズン3位から日本シリーズへの出場や日本一達成を果たした場合、下剋上と呼ばれます。
特に2010年に千葉ロッテマリーンズがペナントレース3位から日本一を達成して史上最大の下剋上と呼ばれていました。
お祭り男
二つ目の見どころがお祭り男です。これは、クライマックスシリーズや日本シリーズなどの短期決戦で異常な勝負強さを示す選手を指します。
レギュラーシーズンではそこまで突出した成績出なかった選手が守備やバッティングで大活躍をすることでファンは非常に大きく盛り上がります。
直近で記憶に新しいのが福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也選手です。2018年のクライマックスシリーズと日本シリーズで甲斐選手は強肩を披露してシリーズ新記録となる6連続盗塁阻止を決めて非常に大きな話題となりました。
最後に
今回は、今まさに大きな盛り上がりをみせている日本プロ野球のペナントレースとはどのようなものなのか、その期間や1年の流れなどに迫っていきました。3月下旬から始まり10月上旬まで半年間以上も楽しむことができるペナントレース。
ペナントレース後はポストシーズンといった日本一を決める戦いも楽しむことができます。
現在はペナントレースも終盤に差し掛かっています。応援しているチームや気になっているチームがある方はこれからの試合をぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。