【野球用語】ツーシームとは?シュートの違いは何?投げ方も解説!

*当サイトは、海外在住者に向けて情報を発信しています。

用語 投球

【野球用語】ツーシームとは?シュートの違いは何?投げ方も解説!

日本シリーズも終わり、福岡ソフトバンクホークスの日本一で幕を閉じた2025年シーズンの日本プロ野球。現在はストーブリーグの動向や来年開催されるWBCに大谷翔平が参加するなどの話題もあり新たに野球に興味を示している方も多いのではないでしょうか。

今回はそのような方向けに、野球用語の一つであるツーシームについてシュートとの違いや投げ方などを解説していきたいと思います。

ツーシームとは

ツーシームとは、フォーシームに近いスピードで細かく変化する球種のことをいいます。変化としては、シュートなどと同じく、投手の利き腕と同じ方向に変化します。ツーシームという名前の由来は、ボールが1回転する間に縫い目であるシームが2回見えることからその名が付けられました。

ムービングファストボールの一種とされており、ツーシームファストなどとも呼ばれます。

ツーシームとフォーシームの違いについて

日本では「まっすぐ」と呼ばれるフォーシームはリリースされてから捕手のミットに収まるまで一直線に通過するように見える球種のことをいいます。

一方でツーシームは球速や軌道はフォーシームとほぼ変わりませんが、前述のように投手の利き腕側に変化するのが特徴です。そのため、フォーシームとの投げ分けで打者を芯をずらされて凡打になってしまうということも多い球種の一つです。

代表的なピッチャー

ツーシームは様々なピッチャーが投げており、ピッチャーごとに変化量なども異なります。日本で代表的なツーシームピッチャーは横浜DeNAの山崎康晃が挙げられます。山崎康晃のツーシームは変化量が大きく、鋭く落ちるのが特徴的で決め球としても使われています。

なお、山崎康晃のほか、福岡ソフトバンクホークスの東浜巨やオリックスバファローズの九里亜蓮など亜細亜大学出身のピッチャーが投げるツーシームは通称「亜大ツーシーム」とも呼ばれるほど代名詞の球種となっています。

ツーシームの投げ方について

ツーシームの握り方としては、2本の縫い目それぞれに1本ずつ人差し指と中指を置いて握ります。加えて、握りの深さを変えることでシュート方向への変化を強めたツーシームや、落ちる変化を強めたツーシームへとすることができます。そのため、ピッチャーがツーシームをどのように変化させたいかによってアレンジを加えることが可能となっています。

ツーシームとシュートの違い

ツーシームと同じような球種としてシュートがあります。現代ではツーシームを投げるのが主流になっていますが、一昔前はシュートを投げるピッチャーが主流でした。

似ている球種ですがその違いはどこにあるのでしょうか。

変化の方向の違い

一般的にシュートというのはピッチャーの利き腕方向に「曲がる」変化球となっています。しかしながら、ツーシームはピッチャーの利き腕方向に「曲がって少し落ちる」球種となっています。利き腕方向に変化するのはどちらも一緒ですが、少し落ちるのがツーシームと覚えておきましょう。

シュートについて

シュートという球種についてもう少し深掘りしてみると、縦方向への変化は少ない代わりによりピッチャーの利き腕方向に曲がるのが特徴です。

シュートはスピンの回転数がフォーシームなどと比べて少なく、それに加えて水平方向の回転が強くサイドスピンがかかっています。

投げ方は、基本的には人差し指をボールの縫い目に沿って握り、中指を人差し指に揃えて投げる形です。シュートを投げる代表的なピッチャーは「カミソリシュート」の異名で知られる平松政次さんがいます。現役では読売ジャイアンツで活躍する田中瑛斗投手が良いシュートを投げるピッチャーとして非常に活躍しています。

メジャーでのシュート

日本では以前より使われることの多いシュートですが、メジャーリーグではシュートという呼称は使われていません。そのためメジャーリーグではシュートを投げてもツーシームもしくはシンカーと表現されています。

メジャーリーグで活躍し、千葉ロッテマリーンズの監督を務めていた吉井理人さんも投げていたツーシームはシュートを名前を変えて呼んでいただけと語っています。

それぞれの使用例について

似た球種のツーシームとシュートですが、それぞれどのようなシチュエーションで使用されることが多いのでしょうか。

ツーシーム

ピッチャーの利き腕方向に落ちながら変化するツーシームは打者が予想しにくい微妙な変化で空振りをも奪うことが可能です。シチュエーションとしては、バッターをツーストライクに追い込んでからフォーシームと似た球速帯のツーシームを投げることで効果的に空振りや凡打に打ち取ることが可能です。

シュート

シュートはボールの性質上、バッターに内野ゴロを打たせたい時に使用されることが多いです。シチュエーションとしてはダブルプレーが狙える状況や得点圏にランナーを背負っていて長打を絶対に避けたい時にシュートを選択されることが多々あります。

バッターの内角にシュートを投げ込むことができれば、思惑通り詰まらせてゴロに打ち取れる可能性が高いのが特徴です。

覚えやすい球種はどちらか

野球初心者の人がツーシームかシュートを習得したいとなった時に覚えやすいのは一般的にツーシームだと言われています。理由は、ツーシームは特別な投球フォームを必要とせずにボールの握り方を変えるだけで投げられるようになるためです。

反対に、シュートは投げる際に手首の使い方が重要となってくるボールのため正しいフォームを見につけるまでに時間がかかる球種だとされています。

ぜひ新しく球種を習得したいという方はツーシームを試してみてはいかがでしょうか。

最後に

今回は野球用語の一つであるツーシームとはどんな球種なのか、その投げ方や似ている球種の一つであるシュートとの違いなどを紹介していきました。シュートと異なり、ピッチャーの利き腕方向に曲がりながら落ちるのが特徴なツーシーム。実際に様々なシチュエーションで使用される使い勝手の良い球種のため多くのピッチャーがツーシームを操っています。

覚えることも比較的簡単な球種ですので、気になった方はぜひ練習してみてください。

-用語, 投球