日本の劇的な優勝で幕を閉じたWBC2023。大谷翔平選手が出場するということでテレビや現地で観戦していた方も多いのではないでしょうか。
今回そのWBCにおいて日本国内でも世界的にも話題になったチームがチェコ代表です。今までは野球で名前を聞かなかったチェコ代表がその意外な強さから注目を集めていました。今回はそんなチェコ代表がなぜ野球が強いのかについて、WBC2023での成績も振り返りながら迫っていきたいと思います。
チェコの野球について
まずチェコの野球の強さについてですが、今回のWBCでは日本の次期エースである佐々木郎希投手から得点を奪うなど世界でも戦える実力をつけています。
そんなチェコの野球文化ですが、国内でプロのリーグが盛んに開催されて人々を盛り上げていたり、野球人口がとても多かったりすることはないというのが現状です。
しかし、今回のWBCはチェコ国内でも多くの人を惹きつけていました。チェコ史上初めて野球の試合が地上波で中継されるなど大きな反響を呼びました。また、国民のほとんどがその試合中継を見ており、日本との試合は24万人ほどの視聴者を集め、全4試合の累計視聴者数は84万人にものぼったということです。
チェコ野球の歴史について
続いて、チェコ野球のこれまでの歴史についてみていきたいと思います。
本格的にチェコ代表が国際的な試合に出場したのは1996年のヨーロッパ野球選手権大会でした。次いで2004年、アテネオリンピック出場をかけたヨーロッパ予選ではオランダ、イタリアに次いで3位という結果で惜しくも出場権を獲得することは叶いませんでした。
2007年に行われた北京オリンピックプレ大会では日本と対戦し、2対3と惜敗を喫しました。その後、2013年大会と2016年大会のWBC本選出場を目指すもどちらも予選を突破することができず本選出場を叶えることはできませんでした。
そして2022年9月に行われた2023年大会の予選では敗者復活戦を勝ち上がり、念願であった本選出場を勝ち取りました。
WBC2023でのチェコの成績について
念願の本選初出場となった2023年WBC チェコの成績を振り返っていきたいと思います。2023年WBC チェコの結果としては、1次ラウンドを1勝3敗で惜しくも敗退となりました。チェコ代表は初戦中国代表相手に勝利を収めますが、その後の日本戦、韓国戦、オーストラリア戦で敗戦を喫してしまい準々決勝へ駒を進めることはできませんでした。
しかし、1次ラウンドの試合では大差で敗れるということはなく前述のように佐々木郎希投手から先制点を奪ったり、大谷翔平選手から三振を奪うなどその強さを日本だけでなく世界に示したといえます。
チェコの野球がなぜ強いのかについて
WBCで勝利を収めるなど、チェコの野球がなぜ強いのかについて迫っていきたいと思います。WBCを通して見えてきたのはチェコ代表の強さは集中力とそれに伴うチーム力だといえます。チェコ代表はメンバーの大半が別の職業を兼務しており、練習時間なども限られてきます。また、剛速球を投げる投手やホームランバッターが打線の中にいるわけでもないので細かい投手の継投やつなぐバッティングを徹底してプレイしていることがチェコの野球の1番の強さであると考えられます。日本代表の栗山監督もチェコ代表について、「本当に野球が好きで必死な思いを感じた。みんな一生懸命で礼儀正しい。」というコメントを残しています。
最後に
今回はチェコの野球がなぜ強いのかについて、WBC2023の成績も振り返りながら見ていきました。今回のWBCでの経験も糧にしてチェコ代表はさらにレベルアップしていくのではないかと思われます。実際にハジム代表監督も、「大会を通して国内での野球人気は数段上がると思っている」と仰っていました。
次回のWBCでのチェコ代表の活躍に期待している方も多いと思います。皆さんも次回大会はチェコ代表の活躍にもぜひ注目してみてください。