ワールドシリーズが接戦の末にドジャースの勝利で幕を閉じたメジャーリーグ。大谷翔平をはじめとして日本人選手の活躍もあり、試合中継を見ているという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなトップ選手がひしめくメジャーリーグの中でもニューヨーク・メッツで活躍するフランシスコ・リンドーアにフォーカスを当ててプロフィールや成績、人種差別発言などに迫っていきたいと思います。
フランシスコ・リンドーアについて
まずは今回ピックアップするフランシスコ・リンドーアの簡単なプロフィールを紹介していきます。
| 名前 | フランシスコ・ミゲル・リンドール・セラーノ |
| 生年月日 | 1993年11月14日 |
| 出身地 | プエルトリコ |
| 身長 | 約180.3㎝ |
| 体重 | 約86.2kg |
| 投打 | 右投両打 |
| ポジション | ショート |
| 所属球団 | ニューヨーク・メッツ(2021~) |
プエルトリコ出身ですが、国籍はアメリカであり2018年のU-18ワールドカップではアメリカ代表として出場した経験を持っているフランシスコ・リンドーア。
選手としては、一級品の打撃センスと華麗な守備でファンを魅了するスーパースター。ショートというポジションを守りながらシーズンで30本以上もの本塁打を放つ長打力も併せ持つTOPプレイヤーです。
これまでの経歴
2011年にMLBドラフト1巡目でクリーブランド・インディアンスから指名を受けてプロの世界に足を踏み入れたフランシスコ・リンドーア。
プロ入りから最初の3年間は下部組織でフィジカルや経験を積んでいき、2015年にメジャーデビューを果たしています。そのシーズンはルーキーにしてショートのレギュラーに抜擢されて99試合に出場。打率.313、12本塁打、51打点、12盗塁とルーキーとしてフランシスコ・リンドーアは素晴らしい成績を残しました。
2016年シーズン以降もショートとしてチームの主軸を担い、2017年には満塁本塁打やサヨナラ本塁打を放つなどインパクトのある成績も残してシルバースラッガー賞を受賞しています。
そして、2021年1月7日にトレードによりニューヨーク・メッツに移籍が決まりました。
メッツでの経歴
メッツに移籍後初年度は開幕から中々調子が上がらずにファンからブーイングを受ける日々が続きました。そんな状態の中でブーイングに返すような形でサムズダウン・ポーズを塁上で行い、球団会長からも苦言を呈されるなどいいシーズンは送れませんでした。
しかし、翌年の2022年シーズンは復調し、8月にはショートとして球団史上最多安打を記録、9月にはチームのショートとして最多本塁打記録を塗り替える活躍を見せて前年の雪辱を晴らしました。この年のオフには自身初となるセカンドチームのショートとしてオールMLBチームに選出されました。
その後も結果を残し続けて、2025年は翌年3月に開催される第6回WBCのプエルトリコ代表を務めることが発表されました。
各シーズンの成績
続いて、フランシスコ・リンドーアの成績をまとめて紹介していきます。
| 試合 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | |
| 2015 | 99 | .313 | 122 | 12 | 51 |
| 2016 | 158 | .301 | 182 | 15 | 78 |
| 2017 | 159 | .273 | 178 | 33 | 89 |
| 2018 | 158 | .277 | 183 | 38 | 92 |
| 2019 | 143 | .284 | 170 | 32 | 74 |
| 2020 | 60 | .258 | 61 | 8 | 27 |
| 2021 | 125 | .230 | 104 | 20 | 63 |
| 2022 | 161 | .270 | 170 | 26 | 107 |
| 2023 | 160 | .254 | 153 | 31 | 98 |
| 2024 | 152 | .273 | 169 | 33 | 91 |
ショートという守備の負担が大きいポジションを守り続けながら、毎年コンスタントに成績を残し続けていたことがわかりますね。コロナの影響で短縮シーズンであった2020年を除けば、2021年の移籍初年度に少し数字が落ちた程度です。
大きなけがもなく試合に出続けていることも、フランシスコ・リンドーアの成績を見るとそのすごさが伝わってきますね。
人種差別発言について
大活躍を続けてきたフランシスコ・リンドーアですが、調べる中で人種差別発言を過去にしたという噂が出てきたのでその真相に迫っていきたいと思います。
結論として、フランシスコ・リンドーアが人種差別発言をしたという事実はありませんでした。それではなぜ、そのような噂が立ったのでしょうか。
大谷翔平の苦言が原因か
噂が立った原因とみられるのは、大谷翔平がMVPを満票で受賞した後にそれに対してフランシスコ・リンドーアが苦言を呈したとされているからのようです。
その内容としては、「大谷翔平はDHだけでMVPに選ばれた」、「守備をしていないので総合的判断ではない」、「守備でどれだけの失点を防いだかを鑑みていない」、「野手として1アウトも取らなかったDH。100%攻撃のみ」、「MVPを奪われた」、「大谷翔平はハンクアーロン賞になるべき」といったものです。これらの発言についても本人が発端のかファンが発端なのかは不明ですが、投票権を持つ者たちへの異論が目立ったということは事実のようです。
このようなことをいわれてしまうのは、フランシスコ・リンドーアが人種差別をしているのではないかということに繋がったしまったわけですね。
成績の比較
MVPを大谷翔平に奪われたというフランシスコ・リンドーアですが、その年の成績を比較してみていきましょう。
その年大谷翔平はDHとして159試合に出場し、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁という「シーズン50本塁打、50盗塁」を達成しました。
一方のフランシスコ・リンドーアは打率.273、33本塁打、91打点、29打点、UZR3.5という成績を残しました。UZRとは、「リーグで同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだか」を示しています。
そのため、打撃成績ではフランシスコ・リンドーアは大谷翔平には及びませんが、守備での貢献や守備につきながら打撃でも好成績を残したことも勘案して自分の方が優れた成績を残したという主張をしたのではないかと考えられます。
最後に
今回はニューヨーク・メッツで活躍するフランシスコ・リンドーアについて、これまでに残してきた成績や人種差別発言に関する真相などに迫っていきました。ショートとしてメジャーデビューからトップの成績を残し続けたフランシスコ・リンドーア。
過去、人種差別に該当する発言は見受けられなかったもののMVPを争った大谷翔平に対する苦言を呈していたということから人種差別と言われるまで派生してしまったようです。
来シーズン以降は守備や打撃にさらに磨きをかけてMVPを取れるような活躍をファンに見せてほしいですね。

