大谷翔平をはじめとした日本人選手の活躍もあり、日本国内でも日に日に注目度が高まっているメジャーリーグ。アマゾンプライムビデオなどの動画配信サイトなどで試合中継を見ることもできるため、実際にメジャーの試合をチェックし始めたという方も多いのではないでしょうか。
今回はメジャーリーガーの中でも最速のボールを投げるピッチャーとして有名なチャップマンという選手について、年俸や日本でプレーする可能性などに迫っていきたいと思います。
チャップマンについて
まずは今回ピックアップするチャンプマンの簡単なプロフィールを紹介していきます。
| 名前 | アロルディス・チャップマン |
| 生年月日 | 1988年2月28日(37歳) |
| 出身地 | キューバ オルギン州 |
| 身長 | 約193㎝ |
| 体重 | 約96.2kg |
| 投打 | 左投左打 |
| ポジション | ピッチャー |
| 所属チーム | ボストン・レッドソックス(2025~) |
高身長のサウスポーかつスリークォーター気味の角度から放たれる最速105.8mph(約170.3km/h)のフォーシームと変化量の大きいスライダーを武器に三振を奪うピッチングスタイルのチャップマン。近年ではその2球種の他にスプリットやシンカーなども操っており、ピッチングの幅を広げています。
奪三振率が高い一方で、与四球率も平均と比較して高いのが特徴のパワーピッチャーです。
キューバ時代の経歴について
チャップマンは元々ボクサーを志望していたようですが、キューバでピッチャーとして野球をしていました。2007年にはパンアメリカン競技大会の野球キューバ代表に選出されるほどの実力者で、チームの準優勝に貢献しました。2009年に開催された第2回WBCでもキューバ代表に選出。同年7月には第12回ワールドポート・トーナメントのキューバ代表に選出されましたが、大会期間中にヨーロッパのアンドラに亡命しています。
メジャーでの活躍について
亡命した翌年にシンシナティ・レッズと6年契約を結ぶに至り、8月には早速メジャーデビューを果たし、9月24日のパドレス戦でチャップマンは史上最速となる105.8mph(約170.3km/h)を記録して一躍有名になりました。この球速は史上最速の記録としてギネス記録にも認定されています。その後も中継ぎや抑えとしてストレートを武器に多くの三振を奪う活躍を続けていました。
2014年には54試合に登板して倍近い106個の三振を奪うという記録を残し、奪三振率は驚異の17.7でした。
レッズ退団後の経歴について
2015年オフにトレードでヤンキースに移籍してからは、カブス、ヤンキース、ロイヤルズ、レンジャーズ、パイレーツ、レッドソックスと他球団を渡り歩きました。
その中でも、ヤンキースに復帰した2019年シーズンは自身4年ぶりとなる60試合登板を果たします。シーズンを通して37セーブ、防御率2.21の好成績を残しましたが1セーブ差で最多セーブのタイトルを逃すという悔しい結果となりました。
また、このシーズンからフォーシームの割合が減り、スライダーの割合が増えて投球スタイルの変化がみられるようになり、そのような変化が前年よりも良い成績を残せた要因だと考えられています。
2025年シーズンの活躍
37歳となった2025年シーズンは開幕から抑えを任されて、史上14人目となる通算350セーブを達成しました。これまでとは違い、制球力が大幅に向上し、67試合の登板で5勝3敗32セーブ、防御率1.17、85奪三振という成績を残して自身2度目となるマリアノ・リベラ賞を受賞。また、オールMLBチームのファーストチームにも選出されました。
年俸について
前述のようにメジャーでも最速のピッチャーとして長く活躍を続けているチャップマン。気になるのがその年俸です。最新の契約状況としては、ボストン・レッドソックスと1330万ドル(約19億円)で2026年シーズンの契約を結んでいます。この契約には2027年シーズンの相互オプション付きでもあるようです。37歳という年齢でありながら単年19億円の契約を結んでいるのはすごいですね。
また、チャップマンのこれまでの年俸総額は2026年シーズンの分も含めると約100億円は超えるようです。リリーフピッチャーでありながら長く活躍している偉大さがこの総年俸でもわかりますね。
年度別成績まとめ
長年にわたって活躍を続けているチャップマンがどのような成績を毎年残してきたのかを改めてまとめて紹介していきます。
| 年度 | 登板 | 勝利 | セーブ | ホールド | 奪三振 | 防御率 |
| 2005 | 15 | 3 | 0 | - | 56 | 4.33 |
| 2006 | 23 | 4 | 7 | - | 100 | 2.77 |
| 2007 | 16 | 6 | 0 | - | 79 | 3.89 |
| 2008 | 22 | 11 | 0 | - | 130 | 4.03 |
| 2010 | 15 | 2 | 0 | 4 | 19 | 2.03 |
| 2011 | 54 | 4 | 1 | 13 | 71 | 3.60 |
| 2012 | 68 | 5 | 38 | 6 | 122 | 1.51 |
| 2013 | 68 | 4 | 38 | 0 | 112 | 2.54 |
| 2014 | 54 | 0 | 36 | 0 | 106 | 2.00 |
| 2015 | 65 | 4 | 33 | 0 | 116 | 1.63 |
| 2016 | 59 | 4 | 36 | 0 | 90 | 1.55 |
| 2017 | 52 | 4 | 22 | 1 | 69 | 3.22 |
| 2018 | 55 | 3 | 32 | 1 | 93 | 2.45 |
| 2019 | 60 | 3 | 37 | 0 | 85 | 2.21 |
| 2020 | 13 | 1 | 3 | 0 | 22 | 3.09 |
| 2021 | 61 | 6 | 30 | 1 | 97 | 3.36 |
| 2022 | 43 | 4 | 9 | 1 | 43 | 4.46 |
| 2023 | 61 | 6 | 6 | 14 | 103 | 3.09 |
| 2024 | 68 | 5 | 14 | 22 | 98 | 3.79 |
| 2025 | 67 | 3 | 32 | 4 | 85 | 1.17 |
このようにしてみると、その奪三振率の高さや何年も50試合以上登板しているそのタフさが並外れていることが感じられます。
日本でプレーする可能性について
そんなメジャー最高峰のピッチャーであるチャップマンが、日本球界でプレーするという噂があるようです。
というのも、2025年7月に受けた取材の中でチャップマンが「1年くらい日本でプレーしてみたい。メジャーとは野球が全然違う。タイプが違う野球だ。面白そうだし、野球の質も高いって聞いたことがある」という発言をしていました。この発言からチャップマンが近いうちに日本球界でプレーするのではないかという期待が高まりました。
しかし、このあとに「メジャーであと何年プレーする?うーん、わからない。でも、まだまだ速い球は投げられるよ」と自信たっぷりに語っていたこともあるので日本球界にくるとしてもまだまだ先になりそうです。
ただ、日本に来た際はチャップマンが最速記録を日本球界でも更新してくれることでしょう。
最後に
今回はメジャーリーグで活躍するチャップマンについて、最速記録や年俸、日本球界でプレーする可能性などに迫っていきました。ギネスにも認定されるほどの球速を誇るチャップマン。37歳となった今でも160㎞/h台のフォーシームを連発する姿はファンからはとても楽しみな選手の一人となっています。
そんなチャップマンは自分から日本球界でプレーする可能性も示唆しているため、もし日本球界に来たときは多くの人が詰め寄ると思われます。
チャップマンについて気になった方はぜひ試合などをチェックしてみてください。

